【指導内容】指導のネタについて
日本史に限らず、どのような学習でも、「本質」や「原理」、「原則」といった、抽象的な概念をきちんと理解することで、深い学びになっていきます。
「深い学び」というと「難しそう」というイメージがなんとなく持たれてしまうと思いますが、日本史に関して言えば、「本質」や「原理」「原則」なるものを掴むと、理解がしやすくなる、むしろ内容を理解することが簡単になっていくということもあると思います。
単語の羅列を覚えていくほうがよほど大変で苦痛だと言えるでしょう。
授業では、本質的なことがらを中心に、そこから歴史的な事項を教えていくようにしてきました。その中で、何が「本質的」で、何を「原理」とするのか(そもそも歴史に「原理」があるのかという議論もありますがそこは置いておきます…)、ということは非常に難しい問題でした。そこで、一つの考えるヒントにしていた本が、
東進の相澤理先生の著作『東大のディープな日本史』(中経出版)
です。シリーズは1〜3まで出版されており、1と2まで持っています。(早く3を買わないと…)
昨年度、とある研修会で相澤理先生の講演を聴いたこともあるのですが、貨幣と国家権力の関係について、中世から近世にかけての貨幣(撰銭など)について非常に分かりやすく解説されていました。
東大日本史の問題は、東大を受験するしないに関わらず、日本史における「本質」や「原理」を理解する(指導要領的にいえば、「時代を通観する問い」について学ぶ)ために非常に有用です。日本史に興味のある方、日本史を得意科目にしたい受験生、指導のヒントを得たい先生方など、あらゆる人におすすめできる本です!